水草の育て方

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水草の育て方

水草の育て方は簡単とも言えるし、非常に難しいとも言え、水草の種類、環境などに極端に依存します。水草を育てるのに絶対に必要なのは照明です。CO2の強制添加が必要な場合もあります。肥料は必要な場合もあります。また、水質が軟水である必要もあります。

水草の大敵はコケで、過度の照明の照射、過度の肥料投与、バランスのおかしい水質によりコケにより水槽が崩壊してしまう事もあります。

初心者はまずは初心者用の水草を枯らさずに維持できる事を心がけてみることが大切です。熱帯魚飼育同様に慣れが必要だからです。

次第に慣れてきたら、照明の追加、CO2強制添加機器、様々な肥料、などに挑戦してみるのが良いと思います。

水草は、二酸化炭素と光により光合成を行うことで生きることが出来、光は水草にとって必要要素となります。水草の種類により必要な光の量が違います

LED照明

照明は現在ではLED照明が主流になってます。LEDは、40,000から50,000時間とも言われる長寿命で低消費電力で省エネ製品です。熱放射が少なく夏場の水温上場に影響を与えない、また、振動や衝撃にも強く壊れにくいとされています。

LED照明の規格は4つの単位で表されています。明るさのlm(ルーメン)、波長nm(ナノメートル)、色温度(K)、演色性(Ra)。しかし水草を育てるのに重要なのは明るさを表すlm(ルーメン)です。蛍光灯の時代ではW(ワット)で表していました。一般的に60㎝水槽で、最低で1500lmと言われています。水槽上部にLED照明は2台設置出来るので、当初1台で様子を見て、後に明るさの異なる照明を設置しても良いでしょう。

二酸化炭素

水草は光を受け、光合成により水槽水の二酸化炭素を吸収して酸素を排出します。二酸化炭素は熱帯魚の呼吸から排出されますし、酸素は熱帯魚がエラ呼吸で吸収します。単純にみると良いサイクルで排出、吸収しあっているように取れますが、実際にサイクルが合致することは希です。

基本的には、二酸化炭素を必要とする水草は数多いのが現状で、所謂、初心者向けの水草は二酸化炭素を必要としないものが多い、ということになります。

ホームページで見せている美しい水草水槽では、ほぼ二酸化炭素を強制添加しています。逆に水草水槽のテクニシャンの中には、二酸化炭素を一切添加せず、上記の水草と熱帯魚の二酸化炭素と酸素のサイクルだけで美観を保っている場合もありますが、これはプロ、同等の上級者にのみ出来る高等技術と言えます。

従い、水槽の立ち上げに成功して、水草の楽しさも分かってきたら、二酸化炭素を強制添加してみることを推奨します。

二酸化炭素を強制添加させる期間は、光を当てている時間帯、照明がオンになっている時だけで、照明のタイマーを連動させてオン/オフを切り替えます。

二酸化炭素の強制添加には専用の器材が必要となります。簡易的なCO2添加方式である、タブレットやCO2リキッドといった商品もあります。

CO2器材は次のようなものになります。

CO2ボンベ

74g程の小型ボンベと2kgから5kg程の大型ボンベとがあります。小型ボンベが主流ですが、食品用(生ビールで使われる)としても使われる大型ボンベは圧倒的に容量が多いので実質的は非常に安上がりになります。一部の熱帯魚ショップで販売しています。通販ではおそらく法規的な問題から販売出来ないようです。

又、ドラッグストアなどで市販されているクエン酸と重曹からCo2を生成させる機材もあります。管理人は現在これを使っています。CO2ジェネレーター PRO-D701s Ver 1.4 (スーパーミスト&フルセットモデル)

レギュレーター

CO2を減圧するための器具で、CO2ボンベに取り付けます。小型ボンベ用と大型ボンベ用がそれぞれあります。レギュレーターには接点にパッキンがあります。数年使うと劣化しますので、点検や交換が必要となります。パッキンに不具合が生じるとCO2が漏れてしまいます。

電磁弁

電磁弁は電気で制御されたスイッチです。照明のタイマーと連動させて、照明がオンで電磁弁もオン、照明がオフで電磁弁はオフとなります。電磁弁は動作中は熱を持ちますので、燃えやすいものや溶けやすいものには触れないようにセッティングするのが良いです。

逆流防止弁

逆流防止弁はボンベは一般的には水槽より低い位置にあるため、水槽の水が逆流しないようにするものです。

CO2拡散器

CO2拡散器には様々なものがあり、マニアックな商品が豊富なジャンルです。

おそらく、熱帯魚飼育器具の中でも一二を争う程、商品は豊富なので、逆に初心者は何を選んだら良いのか難しい器具とも言えます。ここでもポイントは販売価格の安いものが一般的には初心者向けとなります。

大体以上ですが、他に耐圧チューブとエアチューブは必須となります。繋ぐイメージは、次の通りです。

CO2ボンベにレギュレーターを取り付け、耐圧チューブで電磁弁まで接続する

耐圧チューブで電磁弁から逆流防止弁まで接続する

逆流防止弁からCO2拡散器までエアチューブで接続する

ということになり、2本の耐圧チューブと1本のエアチューブを適切な長さに切る必要があります。

肥料

水草の主食とは、光と二酸化炭素です。肥料は主食ではなく栄養素で、与え方を誤ると、水草の成長の栄養にはならず、コケの発生に繋がります。

水草に必要な3大栄養素は窒素、リン、カリウムです。しかし、窒素は熱帯魚の糞から生じるためほとんど不足することはありません。リンも残餌などから生じるため、過剰になりがちです。窒素とリンが過剰になるとコケ発生に繋がる訳です。

カリウムは根などからの栄養吸収が多い水草に必要な栄養素で、一般的に不足気味になりがちのため、投入が必要とされる場合もあります。

その他、微量な栄養素として、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛などがあります。しかし現実的に個別の栄養素を与える事などできる訳がないために専用の水草用の肥料がある訳です。

水草の肥料は、水草の種類により肥料の吸収方法が違います。葉から吸収タイプの場合は液体肥料、根から吸収するタイプの場合は固形肥料を使用します。

液体肥料

管理人の使っているものです。他に代表的なものとして、テトラ「フローラプライド」、ADA「グリーンブライティ・シリーズ」などがあります。

固形肥料

管理人の使っているものです。他に代表的なものとして、ADA「アイアンボトム」、テトラ「イニシャルスティック」などがあります。


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